会計マスター
簿記3級13

簿記3級・直前1週間の過ごし方。総復習と模試と体調管理のスケジュール

直前1週間の鉄則は「新しいことをやらない」

試験まであと1週間。この時期になると、「まだやっていない問題集に手を付けたほうがいいのでは」と不安になる方が多いのですが、結論は逆です。直前期に新しい教材へ手を広げると、消化不良のまま本番を迎え、かえって自信を失います。

直前1週間の目的はただ一つ、「すでに学んだことを、本番で確実に出せる状態にする」ことです。具体的には、弱点の総復習、時間を計った通し演習、そして体調の調整の3本柱で組み立てます。

曜日別モデルプラン

試験日を日曜日と仮定した場合のモデルプランです。1日の学習時間は1〜2時間を想定していますが、確保できる時間に合わせて圧縮してください。

やることポイント
仕訳の総ざらい(前半)商品売買・現金預金・債権債務を中心に
仕訳の総ざらい(後半)固定資産・純資産・税金・訂正仕訳など
決算整理の集中復習減価償却・貸倒引当金・経過勘定・売上原価
模試1回目(60分通し)本番と同じ時間帯にやると理想的
模試の解き直しと弱点補強間違えた論点だけをピンポイントで
軽めの仕訳演習と持ち物確認夜更かしせず早めに就寝
試験本番朝に仕訳を数問だけ解いて頭を温める

模試は多くても2回で十分です。回数をこなすことより、1回の模試から「時間配分は適切だったか」「どの論点で失点したか」を振り返ることに価値があります。

総復習は「間違いノート」を軸にする

1週間で全範囲をゼロから読み直すのは不可能ですし、その必要もありません。復習の軸にすべきは、これまでの演習で間違えた問題の記録です。

  • 間違えた問題だけをもう一度解き、今度は正解できるか確認する
  • 2回目も間違えた論点は、教材記事に戻って理屈から確認する
  • 3回連続で正解できた論点は「卒業」として、それ以上時間をかけない

間違いの記録を付けていなかった方は、木曜日の模試を「弱点発見テスト」と位置づけ、そこで見つかった穴を金曜・土曜で埋める作戦に切り替えましょう。仕上げの演習には問題集が使えます。

本番のシミュレーションで決めておくこと

直前期には、知識だけでなく「本番の段取り」も固めておきます。当日に迷わないよう、次の項目を事前に決めてメモしておくと安心です。

本番前に決めておく段取り
  1. 1大問を解く順番(例: 第1問→第3問→第2問)
  2. 2各大問の制限時間と、時間が来たら次へ進むルール
  3. 3見直しに残す時間と、見直しで確認する項目
  4. 4会場までの経路・所要時間と、持ち物のリスト

持ち物は受験票や身分証明書、電卓など試験区分によって規定があります。筆記用具や電卓の仕様を含め、持ち込みのルールは日本商工会議所の公式サイトや受験案内で必ず確認してください。ネット試験で受ける方は、会場ごとの受付時間もあわせてチェックしましょう。

体調管理も得点力のうち

簿記の試験は60分間の集中力勝負です。寝不足の頭では、普段しないような電卓ミスや読み飛ばしが増えます。

  • 試験3日前からは就寝・起床時刻を一定にし、試験当日の開始時刻に頭が冴えるリズムを作る
  • 前日の夜に詰め込みすぎない。不安なら仕訳を10問だけ解いて切り上げる
  • 当日の朝は、軽い食事と、すでに解いたことのある簡単な仕訳数問でウォーミングアップする

「前日に徹夜で詰め込んだ知識」より「当日の冴えた頭」のほうが、確実に多くの点を取ってくれます。

また、統一試験の場合は試験時間帯が決まっているため、その時間に頭が最も働くよう生活リズムを合わせておくと効果的です。ネット試験で受ける方は、自分の集中力が高い時間帯(午前中に強いか、午後のほうが調子が出るか)を思い返して予約時間を選ぶという、ネット試験ならではの工夫もできます。

不安との付き合い方

直前期に不安を感じるのは、真剣に取り組んできた証拠です。不安を消そうとするより、「不安だから手を動かす」に変換するのが実践的です。仕訳を1問解けば、その1問分だけ確実に前進します。手が動いている間は、不安が入り込む隙間も小さくなります。また、模試の点数が合格点に届かなくても悲観しすぎないでください。直前期の弱点発見は、本番前に修正できるという意味でむしろ幸運です。

まとめ

直前1週間は、新しい教材に手を出さず、仕訳の総ざらい・決算整理の復習・60分の通し模試という3点に絞って仕上げる期間です。並行して、解く順番や持ち物といった段取りを決め、睡眠リズムを整えて当日の集中力を最大化しましょう。ここまで積み上げてきた学習は、正しい直前の過ごし方によってはじめて得点に変わります。落ち着いて、最後の1週間を淡々と積み上げてください。