公認会計士試験の年間スケジュールと出願 逆算で立てる学習計画
試験日から逆算しないと計画は絵に描いた餅になる
公認会計士試験の学習計画は、「いつの試験を受けるか」を決めるところから始まります。試験は年に決まったリズムで実施されるため、スタート時期によって最適なプランが変わるからです。この記事では、一般的な年間スケジュールと出願の流れを整理し、逆算での学習計画の立て方を紹介します。
なお、以下で示す日程はあくまで例年の一般的な流れです。実施回数や日程、出願方法は変更される可能性があるため、最新の情報は公認会計士・監査審査会の公式サイトで確認してください。
年間スケジュールの全体像
公認会計士試験は、マークシート方式の短答式試験と、記述中心の論文式試験の2段階です。例年の流れはおおむね次のとおりと言われます。
| 時期の目安 | イベント |
|---|---|
| 8〜9月ごろ | 第1回短答式(12月実施分)の出願 |
| 12月ごろ | 第1回短答式試験 |
| 1月ごろ | 第1回短答式の合格発表 |
| 2月ごろ | 第2回短答式(5月実施分)の出願 |
| 5月ごろ | 第2回短答式試験 |
| 6月ごろ | 第2回短答式の合格発表 |
| 8月ごろ | 論文式試験(3日間程度) |
| 11月ごろ | 論文式の合格発表 |
ポイントは2つあります。第一に、短答式は年2回のチャンスがある一方、論文式は年1回しかないこと。第二に、5月短答に合格した場合、8月の論文式まで3か月程度しかないことです。この構造が、後述する計画の分かれ道になります。
出願で気をつけたいこと
出願は試験日のかなり前に締め切られるのが通例です。ありがちな失敗を防ぐため、次の点を押さえましょう。
- 出願期間は試験の3〜4か月前ごろに設定されることが多く、直前に思い立っても間に合いません
- 近年はインターネット出願が中心とされますが、手続の詳細は毎回公式の案内で確認しましょう
- 受験料の払込や写真の準備など、細かい要件の不備で受け付けられないことがないよう、早めに手続を済ませるのが安全です
「勉強は間に合いそうなのに出願を忘れた」という事態だけは避けたいところです。学習計画に出願日をあらかじめ組み込んでおきましょう。
12月短答と5月短答、どちらを狙うか
同じ年度の論文式を目指す場合、どちらの短答に合格するかで論文対策の期間が大きく変わります。
- 12月短答合格の場合: 論文式まで8か月程度あり、論文対策を腰を据えて行えます
- 5月短答合格の場合: 論文式まで3か月程度しかなく、かなりの短期決戦になります
このため、多くの受験生はまず12月短答を第一目標に設定し、届かなかった場合に5月短答を再挑戦の機会と位置づけます。逆に、学習開始が遅かった方は、最初から5月短答に照準を合わせ、その年の論文は経験と割り切るか、翌年の論文式を本命にする計画も現実的です。短答合格にはおよそ2年間の免除があるとされるため、5月合格から翌年8月の論文式を本命とする戦略も十分成立します。
逆算計画の立て方 3ステップ
ステップ1 本命の試験回を決める
現在の学習進度から、無理のない本命を決めます。簿記3級を終えたばかりの方なら、1年半〜2年後の短答式を本命にするのが一つの目安です。
ステップ2 マイルストーンを置く
本命から逆算して、中間目標を設定します。例として、2年後の12月短答を本命とする場合の流れです。
- 最初の6か月: 簿記2級レベルの完成と会計士講座の入門期
- 次の6か月: 財務会計論・管理会計論の計算を短答レベルへ
- 次の6か月: 監査論・企業法を加えた4科目の回転
- 最後の6か月: 答練・模試と過去問演習で仕上げ
ステップ3 直前期の過ごし方を先に決めておく
試験前の2〜3か月は、新しい論点に手を出さず、答練の復習と苦手つぶしに専念するのが定石です。直前期に何をやるかを先に決めておくと、焦りから教材を増やす失敗を防げます。
年間リズムに合わせた生活設計も忘れずに
スケジュールを学習面だけで考えると、意外な落とし穴にはまります。12月短答の直前期は年末の繁忙期や忘年会シーズンと重なり、5月短答の直前期は年度初めの慌ただしさやゴールデンウィークと重なります。社会人の方は、直前期に業務の繁忙が重ならないよう、担当業務や休暇の調整を早めに進めておきましょう。学生の方も、試験期間やゼミ・就職活動と直前期の重なりを年初に確認しておくことが大切です。試験は年間のリズムで動いています。自分の生活のリズムをそこに寄せていくことが、逆算計画を絵に描いた餅で終わらせない最後のひと押しになります。
まとめ
公認会計士試験は、短答式が12月と5月ごろの年2回、論文式が8月ごろの年1回という流れが一般的です。計画の要点は、本命の試験回を決めて逆算すること、出願日を学習計画に組み込むこと、そして12月短答を第一目標に置いて論文対策の時間を確保することです。日程や手続は変わる可能性があるため、必ず公式サイトの最新情報を確認しながら、自分だけの逆算スケジュールを作ってみてください。
